ウェブデザインやグラフィックデザインなどで、その作品が見る人にどんな印象・効果を与えるのかを左右する重要な要素の一つ、、、
私たちが日々何気なく見ている看板や広告、企業ロゴの書体(フォント)は、決して適当にチョイスされているわけではないのです。
人々の関心を引き付けるには、感情に訴えることが必要で、フォントはそのためのツールなのです。
それは、フォントはマインドコントロールパワーを持っているからです。
フォントによって、見る人に与えるイメージや感じ方が変わってきます。
そこで数あるフォントの中から、私が個人的に好きなフォントとその特徴を3つご紹介します♪
スイス生まれのフォント。世界中のデザイナーに非常に多く使われており、その名も「the king of fonts(フォントの王様!)」と呼ばれています。
Helveticaという名のドキュメンタリー映画さえあるほど。
けれども一方ではあまりに人気すぎて、Helveticaを避けるデザイナーもまた多いとか。
その卓越した明瞭性は、レジュメなどのビジネス書類で使うと洗練された印象になりますし、モダンで美しいラインを活かして、世界的に有名な企業のロゴに非常によく使われており、出版や広告の業界では必要不可欠な書体になっています。
また、Helveticaがこれだけの人気を誇るのは、特徴的な線が少ない中性的なルックスが様々なシーンで扱いやすいからではないでしょうか。
例えばロゴなどといった図形と組み合わせる場合でも、Helveticaはどんな図形にでも馴染みやすいので、多くのデザイナーに好まれます。
・オリンパス
・トヨタ
・パナソニック
・BMW
など・・・
ドイツ生まれのフォント。大文字の「O」が、綺麗な正円に近い形をしていることから、非常に可愛らしくありながらエレガントな雰囲気も併せ持っています。
また、円と直線が組み合わさったような幾何学的なフォルムが、清潔感と統一感も醸し出しており、読みやすく洗練されているフォントです。
2000年以上前に作られた活字の基礎をベースにしているとも言われており、その伝統からなのか高級感ある雰囲気があり、世界的ブランドのルイヴィトンのロゴなどにも使われています。
特徴的な構造でありながら個性が強すぎないので、汎用性があり使いやすく、世界中で長く愛され続けています。
熱狂的なFuturaファンも多く、Futuraが使われたデザインだけをあつめた本なんかも販売されています。
・ルイヴィトン
・DOLCE & GABBANA | ドルチェ&ガッバーナ
・フォルクスワーゲン
など・・・
アメリカ産のフォント。このフォントの特徴は、ほぼ正方形横幅いっぱいのフェイスと、小さなヒゲ(タイニー・セリフ)です。
その装飾性とシンプルさが絶妙なバランスといえるでしょう。
正方形いっぱいのどっしりとした形のため、Bold、Heavyとウェイトが増すにつれて迫力と安定感が出てきます。
また、直線的でソリッドな雰囲気と上品な印象が高級感を醸し出し、由緒ある企業や飲食店、弁護士や医者など地位のある職種の名刺などによく使われています。
伝統を感じるけれど重すぎず、華やかだけども派手すぎないということが、流行やシーンを問わず使いやすので人気です。
・DEAN & DELUCA
・KIHACHI
・MOLESKINE
など・・・
このように、フォントのデザインによって人に与える印象が違うことを利用して、企業ロゴや広告、ウェブサイトが作られているのです。
今まで何気なく見ていたデザインをそういう目線で見るようになると、「なるほどこのフォントを使ってこういうイメージを与えようとしているんだな~」とか「このお店のロゴはもっとこういうフォントを使ったほうがイメージに合うのにな~」とか、納得したり批評してみたり、、、で新しい発見があって面白いですよ♪