はじめまして。先月よりアウラでデザイナーとディレクターのお仕事に携わらせていただくことになりました中道です。よろしくお願いいたします!
私は学生の頃からグラフィックデザインに興味があり、色んなデザインを見たり調べたり考えたりすることが好きです。
そんな中でも特に「ロゴデザイン」に興味があり、好きすぎて大学の卒業制作で好きなロゴをフォント化してしまいました、、、。
「ロゴデザイン」には形や色のデザインだけで分野・テイスト・ビジョン・感情などたくさんの意味が込めることができます。
そして差別化できるよう個性豊かな表現がされていて、デザインを考えるときの基礎が凝縮されたものではないではないかと私は思っています。
世の中には膨大な数のロゴが存在して、そのひとつひとつに深い意味を持っている、というところがすごく魅力に感じます!
いろんな企業やブランドや商品のロゴがリニューアルするたびに、「なんで新しくなったの?」「どんな意図やどんな意味が込められている?」と考えるのが楽しかったりします、、、。
今回はそんな日々進化し続けるロゴについて考えたいと思います。
みなさんも「ロゴ」っていろんな形のものがあるな、と思いませんか?
「文字だけのもの」だったり、「文字と図形が一体化したもの」だったり、いろんな形があって、さらに「シンボルマークとどう違う?」とか「そもそも決まりとか定義ってあるの?」などと思うところがあったので、自分なりに「ロゴ」についてまとめてみました。
まずロゴに関連する言葉で「ロゴタイプ」「ロゴマーク」「シンボルマーク」というものがあります。
そしてそれぞれの意味はこのように示されていました。
「デザインされた文字・文字列」のことを指します。組織名・商号・商品名・雑誌名・書名などを印刷・表示する際などに使用されています。
ロゴタイプのなかでも特に象徴性の強いものや、シンボルマーク、またはその2つをを組み合わせてデザイン化したものを指します。
ロゴマークという言葉はlogoとmarkを合わせた和製英語です。
家系、会社、団体、個人などを「象徴する図形(意匠やマーク)」を指します。
ロゴタイプの略称でしたが、現在ではロゴマーク、シンボルマーク、ロゴタイプの総称として使われることが多くなっています。
少しややこしいですが、とりあえず現在では「ロゴタイプ」も「ロゴマーク」も「シンボルマーク」もまとめて「ロゴ」ということです。
そして「ロゴ」には様々な表現方法あるということもわかりますね。
「ロゴ」には表現を刷新することでイメージを変化させたり、新しい取り組みへのアピールなど、表現次第でいろんな効果を持たせることができます。わかりやすいところでは、私たちがよく目にする企業ロゴのリニューアルなどがあります。
そんな企業ロゴの変遷から、時代移り変わりだったり、それぞれの時代に沿った「ロゴ」の役割の変化なんかを知ることができます。個人的に一番わくわくする部分です、、、!
日本のスマートフォンシェア率ナンバーワンのiphoneの会社Apple。私も長年お世話になっております。Appleと言えばみなさんご存知、かじられリンゴマーク。
このリンゴマークの始まりは今では考えられないほど複雑なロゴから始まります。
創業当時はニュートンがリンゴの木の下に座っているところを表現した繊細な絵のロゴでした。
そして1年も経たずして変更されたという儚きデザインです。
1977年からは現在のものと同じリンゴマークが使用されていました。
「コンピュータを、冷酷でネガティブなイメージのある存在から、暖かく親しみやすい存在にして、家族が使える存在にしたかった」という製作者の思いから6色のカラフルなデザインになったようです。
1998年で一度フラットなデザインになりましたが、2001年、2008年は立体的なスタイリッシュなデザインになりました。
そして2013年、現在も使用されているグレー1色のフラットなデザインになりました。
このロゴが使用され始めた時に発表されたiOS7ではフラットデザインが採用されたので、それに伴ってロゴもフラットなデザインに変更されたようです。
現在ではなくては生きていけないくらい生活に欠かせないGoogle先生。
そんなGoogleのロゴも始まりはこんな感じでした。
初期デザインはカラフルな色を使用しているという点では現在と同じですが、形は全く違いますね。個人的にはレトロゲーム感がかわいくて好きです。
1998年のロゴでは感嘆符はあるものの、色の配置は現在と同じになりました。
ちなみに感嘆符は当時インターネット界のトップだったYahoo!への敬意を示し追加されていたようです。
1999年のロゴは2015年に変更するまで字形の基礎として使用されました。
シャドウがついた立体的なデザインが特徴的です。
Googleといえばこの字形!とても馴染みのあるデザインです。
そして2010年、2013年と少しずつ立体感が減ってフラットなデザインになっていきます。
そして2015年ついにあの馴染みのある字形時代が終了しました、、、!
現在のロゴにはサンセリフ体が使用され全体的にしっかりとした太さになり、さらにフラットでシンプルなデザインになりました。
Googleは発表の中で「入力方法や端末サイズにとらわれず、シームレスにつながっているコンピューティングの世界を表しています」と新しいロゴのコンセプトを紹介しました。
そしてさらに、4色の丸い点が跳ねてロゴに変化するというかわいい・わくわくするような動きがつきました。Googleの遊び心が感じられますね!
こちらもなくてはならない存在をずっと提供し続けてくれているintel。ロゴの変遷は4つと少ないほうですが、デザインはひとつひとつが大きく変化しています。
創業当時のロゴは「ドロップe」と呼ばれるIntelの綴りからeが下に飛び出したものでした。
長年使われてきたデザインから一新したロゴが1990年に発表されました。
手書き風文字を丸で囲ったラフなタッチのロゴになりました。あの「インテル、入ってる」のCMもこの頃から使用されました。
ちなみこのCMは日本発のブランディングキャンペーンなんだそうです。
2006年には「ドロップe」のロゴとIntel Insideロゴを融合したデザインになりました。個人的にはこのロゴデザインの整い方がとても好みです。
そして2019年にリニューアルされたロゴでは丸い囲いがなくなり、モダンさが増しました。
あのサウンドロゴもリニューアルされており、大きく変化したことがわかります。
「過去のロゴを継承しながらも、ブランドを未来へと切り拓く」という思いを込めて文字を大きくしっかりとさせたそうです。
カラーバリエーションも増やし、様々な用途に使用できる多様性のあるデザインになりました。
「クロネコヤマトの宅急便♪」でお馴染みのヤマトホールディングスが今年2021年4月1日に新しいロゴを発表しました。
1957年に制定して以来64年ぶりのリニューアルだそうです。
全体の配色やネコちゃん親子のイメージは変えず、キャラクターの輪郭をシンプルに整えて、黄色い楕円形の縁取りをなくして、さらにスマートなデザインに変更されました。
このリニューアルは「新しいヤマトグループの生まれ変わりを象徴する取り組み」のひとつとして行われたようです。
もとからシンプルで優しいイメージのデザインでしたが、丸みが少し増してさらに優しく柔らかな印象になりましたね。
みなさんもお気づきになったかもしれませんが、これまでご紹介してきたロゴすべてが時代とともによりシンプルに単純化されたデザインに変更されています。
その背景にはモバイルコンテンツやデジタルコンテンツ、Webコンテンツなど、どんどん広がり進み続けるコンテンツの進化があると言えます。
「デジタルデバイス向けに小さくしても読みやすい字体やシンプルな図形の採用」
「世界的により幅広くさまざまなユーザーへの訴求力を持たせるための誰にでもわかるアイコン化」
など、コンテンツの進化にともなってロゴデザインも洗練されよりシンプルなものに変わり続けているようです。
これからももっとコンテンツが進化していくことで、デザインもそれに対応するよう変化せざるを得なくなってくるのではないでしょうか。
逆に考えるとデザインを変化させないと、どんどん進むいろいろなコンテンツの変化に適用できなくなる、ということなんでしょう。
追いかけるのがたいへんです、、、
今後もさらにコンテンツの進化のスピードは早まります。
その進化に対応した最新のものを常にデザインしていかないと、すぐに古くなり使えないものになってしまうのではないでしょうか。
そう考えると、物が古くなって使えなくなってしまうことと同じで、ロゴにもそういった寿命のようなものがあると言えます。
WEBデザインもロゴデザインと同様にコンテンツの進化に対応したデザインが必要です。
WEBデザインの寿命は3〜5年と言われています。時間が経つといつの間にか時代に沿わない古いものになってしまいます。
難しくてたいへんなことですが、やっぱり継続的な見直しが必要です。
みなさんもいま一度、そういった点でご自分の会社の「ロゴ」や「WEBサイト」を見直してみてはいかがでしょうか。
どんどん進む変化についていけるよう、これからも常に新たなコンテンツを知ることや、その進化への対応方法を考えながらデザインしていくことが重要だと思います。
このようなことに対してお客様に”どうしたらいいかわからない”、”対応方法を知りたい”というようなご相談をいただいいた際にも、上手くご対応し、より良いものをご提供していけるよう、日々勉強をしていろんなことに挑戦しながら、自分も常にアップデートしていきたいです!