Webデザインを見る時、どうしても色や形、印象に目が行きがちです。
また、自社の情報を発信するwebサイトでは、管理のしやすさなど発信側の都合が優先されることがよくあります。
しかし、Webサイトのように、使う側が自らの意思で操作する「能動的なメディア」では、知りたいことや見たいものが見つけられなかったり、使い勝手が悪いと、すぐに別サイトに移動されてしまいます。
そのため、Webサイトの「ユーザビリティ」の良し悪しは、
などに影響し、サイトのビジネス上のパフォーマンスを左右するほど大きな問題となります。
デザインは、見た目だけでなく、「ユーザーが目的達成するまでの一連のプロセス全て」がデザインの領域となるので、全てがユーザビリティを考慮すべき対象となります。
webサイト制作にあたり、以下の3つのキーワードはしばしば登場しますが、混同しやすいのでご紹介します。
■アクセシビリティ
高齢者でも障害者でも、どんな環境でも利用しやすいか、あるいはその度合いを表します。
■ユーザビリティ
ユーザーにとっての「使いやすさ」のことです。
■ファインダビリティ
「ファインダビリティ」とは「情報の見つけやすさ」を表すもので、「ユーザビリティ」の中の1つとして捉えることができます。Webサイト内のデザインだけでなく、検索エンジンなども含めた「情報探索行動」全般が、ファインダビリティの対象となります。「ファインダビリティ」が向上すれば「ユーザビリティ」も向上することになります。
今回はこの中の「ユーザビリティ」についてピックアップします。
ISO9241-11によるユーザビリティの定義では、
特定の製品(Webサイトやアプリ)が、「特定の利用者」によって「特定の状況下」で「特定の目的」を達成するために用いられる際の、「有効性」「効率性」「満足度」の度合い。
とあります。
簡単に言うと、「ターゲットとするユーザーが満足に使えるか」です。
この3つの度合いで、ユーザー目線に立ったwebサイト作りができているか、チェックしていくことができます。
※注意点
ユーザビリティの善し悪しの基準は、ターゲットユーザーによって異なるので、「誰をターゲットユーザとするか」を決めることが重要です。
「いつ」、「どこで」、「誰が」、「何を」、「なぜ」を理解して、ユーザーが目的を達成できるデザインを考えます。
webサイトを見る時、ユーザーは「ページをざっと見るだけ」であり、「適当」に、「仕組みを理解しようとはせず、行き当たりばったり」です。
ユーザビリティで大切なことは、「ユーザーが考えなくても、どう使うのかが分かること」です。
ユーザーがそのサイトの機能を覚えなくても、あれこれ探さなくても、目的を達成できるようにすべきです。
ボタンの大きさ、見つけやすさなどと言った「操作性」と並んで、適切な情報を提供するコンテンツや、コンテンツ分類分けなどの整理、サイト構造が非常に重要となります。
ユーザビリティはGoogleの評価項目とされており、SEOの観点でも重要です。
ユーザー目線に立った見え方、使い方を意識したwebサイト作りを心がけていきましょう。