明海大学オープンカレッジ 様
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- 千葉県浦安市
[執筆者]
株式会社ノーティカル 代表取締役 末信公平(中小企業診断士)
より質の高い総合的な支援サービスを行うため、「財務」をベースに事業戦略を共に考え、マーケティングやチームビルディング、デザインなど企業経営に必要な支援を、当社の事業パートナーと共に行います。
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近年では無料や格安でもデザイン性の高い、キレイなホームページの作成ができます。
代表的なところで言えば、Wix(ウィックス)やWordPress(ワードプレス)。
WixやWordPressには無料や1~3万円のテンプレートでもプロがデザインしたテーマ(テンプレート)が使え、見た目もキレイです。
最近では業種や使用目的に応じて、必要なデザインのテーマがあり、パッと見た感じでは必要十分な印象を受けるのではないでしょうか。
私も自分でWordPressを使いホームページを立ち上げたこともありますし、現在はアウラ様にオリジナルホームページを作成してもらいました。
オリジナルホームページとWixやWordPressの違いは何となくはわかるのですが、もう少し自身の中でも理解をして、経営者の方にわかりやすく伝えることができるようにと思い、アウラの山名社長にお伺いしました。
WixやWordPressの最大のメリットは、なんといってもオリジナルホームページに比べて格安です。
起業時など、手持ち資金にゆとりがないときは強い味方と言えます。
私も開業した時は、WordPressの無料テーマを使ってブログ型ホームページを作りました。
私が自分でWordPressを使ってホームページを作成した2017年ごろは、それなりにキレイなテーマもありましたが、まだまだ少なかった印象です。
それが今では色々なジャンルのテーマが揃っており、格安でホームページを持つことができる環境が整っています。
WixやWordPressのデメリットは、自分で作成しなければならないことです。
格安で作ることのできる大きな理由の一つが、人件費を削減することであり、それは自分で作成することとなります。
WordPressの設定は少し調べて勉強する必要もありますが、Wixであればもっと簡単に作成ができます。
とはいえ、一つ一つを自分で作成していかなくてはならず、パソコンやインターネットに苦手意識のある方であれば、作成までにかなりの時間を割くことになるでしょう。
また作成の入力作業のみならず、様々な入力事項を自分で決めていく必要があります。
相談することもままならず、正しいのか間違っているのかわからないままインターネットであれこれ調べながら決めていくことになります。
他に業務を抱えながらのホームページ作成は、本来すべきことを後回しにしたり、もしくは、通常業務を優先してしまいいつまでたってもホームページが作成できなかったりと、本来の目的が達成できない状況になる危険性もあります。
その他には、一度決めたテーマ(テンプレート)を変更できなかったり、変更することができても大変だったりします。
また、できることの範囲が限られており、「本当はもっとこうしたい」と思っていても、修正や変更ができないなどのデメリットもあります。
また、Wixの場合は標準でバックアップ機能がなく、自分自身で控えておく必要があり、さらには新たにオリジナルで作成するホームページにデータを引き継げないなどの制約があります。
さらには、WixやWordPressはオリジナルホームページと仕様が異なり、表示速度が遅くなるデメリットもあります。
近年ではSEOの評価に表示速度が関係しているといわれています。
せっかくホームページを見ようとアクセスしてくれた人が、表示速度が遅いことでイライラし、最悪の場合は離脱をしてしまうなど、ホームページの目的を果たせないことにつながりかねません。
WixやWordPressのメリットデメリットを簡単に見てきましたが、一言でいえば「安い代わりに自分で入力や設定をしなければならず、自由度が低いうえに、表示速度が遅い」 となります。
一方でオリジナルホームページは、 「自由度が高くオリジナル感を出しやすいことにより会社のブランディングに役立ち、やりたいことは制作会社が作成してくれる反面、製作費が高い」 と言えます。
なぜ上記のような違いが生まれるかというと、
と言えます。
しかも、建売住宅とはいえ細かな内容は自分でする必要があるので、コストをさらに抑えることができる、ということです。
大工仕事も自分でするといった感じですね。
また、オリジナルホームページの制作過程において、制作会社とのヒアリングや、やり取りを通じ、事業戦略がまとまる、可視化されるなどのメリットがあります。
これも、建築士が顧客の要望を具現化してデザイン性や実用性を加味しながら設計することに似ていると言えます。
WixやWordPressがおすすめな会社は、ホームページの制作にコストがかけられない反面、自分で制作する簡単なノウハウや時間がある事業者と言えます。
また、凝ったデザインやブランディングの必要もなく、名刺代わりに住所や仕事内容を簡単に伝えるだけでよい事業者であれば、WixやWordPressで十分でしょう。
無理にコストをかけて、オリジナルホームページを絶対に作成する必要はありません。
創業期の会社や個人事業主であれば、まずはWixやWordPressから始めてみて、投資余力も出て物足りなくなればオリジナルホームページへ移行すればよいでしょう。
一方、オリジナルホームページがおすすめな会社は、WixやWordPressでは十分に自社の魅力を伝えきれず、物足りない事業者。
新たな市場を開拓、優秀な人材を確保するため、会社のブランディングが必要になってきている事業者、と言えます。
ホームページは会社の顔となるツールであり、ホームページの印象が、そのまま会社の印象となるくらい大事なものなのです。
それは信用力にもつながりますので、コストをかけてでもしっかりとした会社、魅力的な会社を伝える必要がある事業者は、オリジナルホームページが事業戦略的にも必要と言えるでしょう。